【口頭試験】HSKK(HSK口試)とは!概要や対策を解説

HSKをご存知の方も、HSKK(HSK口試)に関してはご存知でないと思います。

実際に中国語を学ばれている方のほとんどが、中国語を「書ける」ようになりたいというよりも、むしろ「話せる」ようになりたいと思っていると思います。

しかし、HSKや中国語検定などの試験を受けると、文字で書く試験が一般的です。これは、あくまで、筆記の試験を受ける人が多いというだけですが、話す試験が少ないというのは少し不思議ですね。今回は私が実際に受験した体験なども踏まえて、HSKK(HSK口試)の特徴や受験にあたっての注意点、対策などを述べていきたいと思います。

目次

HSKKとは

HSKKとは、「汉语水平口试考试 hànyǔ shuǐpíng kǒushì kǎoshì」の頭文字で、リスニング、読解、作文で構成されるHSK試験とは別に、中国語スピーキング能力の測定に特化した検定試験です。

つまり、ずばり会話力ですね。下記に詳細を記しました。

HSKKの特徴

HSKKの大きな特徴は、次の3つです。

  1. 書くのではなく、実際に発音して録音する
  2. 試験時間が短い
  3. 受験会場で他の受験者の発音が聞こえる

1. 書くのではなく、実際に発音して録音する

HSKKでは、全ての回答はボイスレコーダーへの録音で行います。よって必ずしも漢字を覚える必要がない一方で、発音は出来ないといけません。

書く方、話す方どちらが得意かは人によって様々ではありますが、他の言語と同様、もちろん中国語でも「話す/聞く」→「書く/読む」の順番で学習するのが自然ですので、言語習得にとってより実用的な試験と言えます。

2. 試験時間が短い

1時間を超える試験が多いHSKに対して、HSKKの試験時間はどれも30分もありません。過去問の対策も、通しで行っても30分ないので、働き盛りの世代であっても気軽に行うことが出来ます。

私自身もそうですが、ほとんどの方の場合、試験を行うこと自体はあまり楽しい時間であるとは言えません。試験時間が短いというだけでもかなりハードルが下がった感覚があるのではないでしょうか。

3. 受験会場で他の受験者の発音が聞こえる

唯一の懸念点と言いましょうか、実際に目の当たりにすると驚くのが、試験会場で受験者が一斉に発音する様です。一人一室与えられているわけではありませんので、試験会場にいる多数の受験者が問題に対して一斉に中国語で話して回答している様は、鉛筆で回答用紙に記入する音よりもはるかに威圧感があります。

また、若干話すのが遅かったりすると、他の受験者は録音が終わっているのに、静まり返った会場のなかで自分だけ録音しているということもあります。自分だけ目立ちたくないという方には恥ずかしい時間になるかもしれませんね。

各級別の特徴

HSKは、1〜6級の6段階ですが、HSKKは初級から高級の3段階です。

下記に各級の特徴を記しました。

各級のレベル

公式ホームページに記載されていた各級レベルは以下のとおりです。

HSKK「初級」

HSK口試(初級)は受験生の会話能力を判定するテストです。

日常話題を聞き取り、また表現することができ、基本的なコミュニケーションを行うことができる」ことが求められます。

(参考:各級の紹介 HSK口試(初級)

HSKK「中級」

HSK口試(中級)は受験生の会話能力を判定するテストです。

中国語を母語とする者と中国語で流暢にコミュニケーションをとることができる」ことが求められます。

(参考:各級の紹介 HSK口試(中級)

HSKK「高級」

HSK口試(高級)は受験生の会話能力を判定するテストです。

「中国語で自分の意見や見解を流暢に表現することができる」ことが求められます。

(参考:各級の紹介 HSK口試(高級)

学習単語量

各級の学習に必要な単語量は以下の通りです。

HSKの単語との比較を述べたかったのですが、それに関する資料が見つかりませんでした。

ただ、単語量から単純計算しますと、下記のようにいうことができます。

HSKK初級 → HSK1、2級相当

HSKK中級 → HSK3、4級相当

HSKK高級 → HSK5、6級相当

受験級に困ったら参考にしてみてください。

リスニング問題の文章量

後半は、自由に述べて録音する形式になっているHSKKですが、第1部分は、聞いた内容の復唱または要約になっています。中級までは短文の復唱が初級が10問、中級が15問出る形式ですが、高級からは100字程度の文章を要約する問題が3題出ます。より集中力が試されると言えるでしょう。

点数と評価

HSKKの点数は、各級いずれも100点満点で評価されます。

※HSKKでは6割(60点)以上のスコアが合格基準となっています。

試験内容

各級の試験内容は以下の通りです。

HSKK(初級):約17分間(放送回数1回)

※時間は解答時間と準備時間のみの時間

パート形式問題内容問題数時間
第1部分復唱放送を聴いて、その文章を復唱。15題4分
第2部分聞き取り質問を聴いた後、それについて端的に答える。10題3分
準備時間(第3部分に対する回答の準備)7分
第3部分読み取り問題用紙に書かれた2つの質問(ピンイン付記)に対して回答。
5語以上の言葉を使って答える。
2題3分

(参考:各級の紹介 HSK口試(初級)

HSKK(中級):約21分間(放送回数1回)

※時間は解答時間と準備時間のみの時間

パート形式問題内容問題数時間
第1部分復唱放送を聴いて、その文章を復唱。10題3分
 準備時間(第2部分、第3部分に対する回答の準備) 10分
第2部分絵を見て話す問題用紙にある1枚の絵を見ながら、それについて話す。2題4分
第3部分読み取り問題用紙に書かれた2つの質問(ピンイン付記)に対して回答。2題4分

(参考:各級の紹介 HSK口試(中級)

HSKK(高級):約25分間(放送回数1回)

※時間は解答時間と準備時間のみの時間

パート形式問題内容問題数時間
第1部分要約放送を聴いて、その内容を要約する。3題8分
 準備時間(第2部分、第3部分に対する回答の準備) 10分
第2部分朗読問題用紙に書かれた文章を朗読する。1題2分
第3部分読み取り問題用紙に書かれた2つの質問に対して回答。2題5分

(参考:各級の紹介 HSK口試(高級)

HSKK(HSKK口試)の検定としての価値は?

HSKと同じく、中国政府公認の試験ですので、もちろん検定としての価値はあります。

ただ、一方で中国への留学などで検定の所持が求められる場合は、ほとんどHSKですので注意しておきましょう。

そう言った縛りがなければ、ほとんど問題はないでしょう。むしろ会話力重視の試験ですので、そういった場面を想定した職場の就職活動などではいいアピールになるはずです。

中国語を教える仕事などの専門職でない限り、HSKを受験せずHSKKのみ受験するというのも案外悪くないと思います。

中国語は英語に比べれば、検定試験の結果を求められることが少ないですので、試験を受けること、検定を取得することそのものよりも、むしろ自分自身がその試験を通じてどのような能力を身に付けたいかが重要です。

上記のことを考えてHSKにするのかHSKKにするのか、両方とも受けるのかを考えてみましょう。

HSKKの対策教材と活用方法

HSKKは、HSKと違い実際に話すことが求められますので、やはり専用の対策も必要です。

のちにも述べますが、それは「シャドーイング」と「作文」です。下記に対策を記します。

HSKK専用対策教材

『中国語検定 HSK 公式 過去問集 口試 2013年度版 改訂版 [音声DL付]』

日本で発売されている専用の対策教材は以上です。まだまだマイナーだということだと思いますが、ちょっと残念ですね。

教材の中には5回分の過去問が掲載されていますので、きっちり5回分解いてみましょう。解いたら時っぱなしにするのではなく、リスニング音源や、模範解答の文章の音源を聴いてシャドーイングを行い、同じような文章が出てきたら絶対に答えられるぐらいまでに仕上げるのがベストです。

初級から高級まで、それぞれ5回分掲載されていますので、問題を解いてから受験級を選ぶのもいいと思います。

その他の対策教材

上記の他には、HSKの公認テキストを応用する方法や、シャドーイングや作文の教材を応用するのがいいと思います。

例えば下記のようなものがあります。

HSK教材

文法事項についての復讐、練習問題の中にある作文問題や、例文のシャドーイングなどを行うと効果的でしょう。

  1. 『中国語検定HSK 公認テキスト 3級 改訂版 [音声DL付] 』
  2. 『中国語検定HSK 公認テキスト 4級 改訂版 [音声DL付]』

【シャドーイング教材】

中国語初級者なら1番のみっちり基礎編、中級者以上の方は2番の100読か3番の聴読中国語がおすすめです。

  1. 『中国語筋トレ みっちり基礎編 音声ダウンロード方式』
  2. 『中国語筋トレ100読練習法』
  3. 『聴読中国語 (東進ブックス)』

作文教材

作文の対策は、短い文であれば、教材を活用するのもいいでしょう。

口を鍛える中国語作文シリーズは、日本語とそれに対応する中国語の短文がひたすら載っているので、自身のレベルにあった級のものを選んで、色々な表現を学びましょう。

まずは日本語を見て作文して、答え合わせとして中国語の文を見るというやり方もいいと思います。同じ文法のシリーズでたくさん文章が掲載されていますので、時間がなければその中の1つでもいいと思います。

HSKKは、級が上がるごとに話す内容が長くなります。

もし、より高い点数での合格を狙いたいなら、オンラインで作文添削してくれる教室や講座を探すか、言語交換のサイトなどでやってくれるネイティブを探して、添削をしてもらうのがおすすめです。

その他補足情報

HSKKの料金

料金については下記の通りです。

料金(税込)
初級5,610円
中級6,710円
高級7,810円

(参照元:受験料金・時間・日程

HSKKはネット試験でも受験可能

HSKKは、HSKネット試験事務局が運営するネット試験でも受験可能です。

HSKに比べると、記述することがないのでネット試験と紙の試験の違いが現れづらいですが、パソコンを使っての受験が好きな方はこちらで受けてみるといいかもしれません。

別の記事でも述べていますが、自宅のパソコンや手持ちのノートパソコンで受ける試験ではありませんので、詳しくは下記の記事をあたってください。

「HSKネット試験と手書き試験の違いとは」

HSKK開催頻度

HSKKの開催は、HSKに比べると少ないです。おおよそ3ヶ月に1度ぐらいです。受験会場などによっても、頻度が変わりますので、詳細は下記サイトでご確認ください。

【紙の試験】スケジュール

【ネット試験】年間スケジュール

HSKKの受験までの流れ(ネット試験と紙の試験)

【ネット試験】

  1. インターネットで試験に申し込む(郵送不可)
  2. 料金を支払う
  3. 受験票を自分で印刷
  4. 受験票に記載されている受験会場に行く

【紙の試験】

  1. インターネットで試験に申し込む(郵送でも可)
  2. 料金を支払う
  3. 受験票が届く
  4. 受験票に記載されている受験会場に行く

上記にも記しましたが、注意点としては受験票の取得方法の違いです。紙の試験が郵送されてくるのに対して、ネット試験の方は自分で申請して印刷する必要があります。試験会場で印刷してもらうことはできませんので注意が必要です。

詳しい取得方法は、下記のサイトでご確認ください。

(参考:【ネット試験】受験票の取得方法

その他の情報は、下記の別記事をご覧ください。

「HSKネット試験と手書き試験の違いとは」

HSKKではメモができます。

課題の文章を考える時間などで(上記「試験内容」のなかの「準備時間」)、どのような文章を言うのかを紙にメモすることができます。また、パソコンで行うネット試験の方もパソコン画面上にメモを取る欄があります。レコーダーに吹き込む内容は、メモを取ってある程度頭を整理してから行いましょう。

まとめ

今回のHSKK(HSK口試)の受験で一番感じたのは、上記でも述べた通り、HSKより実践に近いということです。

また、試験時間が短いために疲労感が少ないので、初めて中国語に関する検定試験を受ける方にはやりやすい試験です。

今までなかなか中国語の勉強が進まず、検定も受けずじまいになっている方や、これから中国語を始めようという方にもおすすめできる検定です。是非検討してみてはいかがでしょうか。

執筆者

中国語学習に関する記事を作成、編集をしています。

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