HSKネット試験と手書き試験の違いとは

HSKを知っている方も、HSKネット試験に関しては知らない方が多いと思います。

実際の社会生活でも、手書きで字を書くことがほとんどなくなりましたが、HSKでも2009年 11月から「新中国語能力検定試験」(新 HSK)システム導入と同時に、インターネットを利用したネット(IBT)試験を導入しました。ちなみに、口述試験のHSKK、青少年向け中国語検定試験のYCTもネット試験で実施されています。

中国ではもうすでに一般的になっていますが、日本ではまだマイナーなHSKネット試験と手書きの試験の違いを、私が実際に受験した体験なども踏まえて述べていきたいと思います。

目次

HSKネット試験とは

試験の内容自体は手書きのHSK試験と同様のものです。違うのは解答方法で、選択肢の選択や文字入力は全てパソコン上で行います。

ただし、ネット試験と言っても、ネット環境があればどのパソコンでも受けられるというものではありません。会場に行ってそこに設置してあるパソコンで行います。

ネット試験というよりも、ペーパレス試験と言った方が正確かもしれません。そうは言っても、書き込み式に比べればより実生活に近い形式であることは間違いありません。下記にその特徴を記しました。

HSKネット試験の特徴

HSKネット試験の大きな特徴は、次の3つです。

  1. クリック動作に慣れる必要がある
  2. ネット通信が遅くなる場合がある
  3. 漢字を書く必要がない

クリック動作に慣れる必要がある

紙の試験ですと、ページをめくるのは手で行いますが、ネット試験は当然クリックで行います。根本的な違いはありませんが、試験では緊張することも考えられますので、焦ってクリックすると回数を余計にクリックしたりして、うっかり違う問題を見ていたりすることも考えられます。

冷静に急がずしっかりとクリックすることを心がける必要があります。

一方で選択肢の選択は、紙の試験がマークシートなのに対して、1クリックで選ぶことができるので、その分は時短することができます。

ネット通信が遅くなる場合がある

試験はオンライン上で行いますので、運が悪ければフリーズしたりすることは十分考えられます。でも安心してください。その場合はその旨を手を上げて試験官に知らせることで、その問題だけ、別途の時間で解き直すことができます。

注意点としては、黙って手を上げないといけないことです。声を出してしまうと不正行為と間違えられかねませんので、突然のことでも驚かずに冷静に対処しましょう。

漢字を書く必要がない

当然ですが、パソコン入力ですので漢字を書く必要がありません。これはパソコン病の我々現代人にはとても嬉しいことですね。

一方で、入力の際に拼音(ピンイン)を覚えておく必要はありますので、単純に簡単になったというわけではないことを念頭に置いておきましょう。

私が受けたのは6級のHSKネット試験でしたが、最後の要約問題で出てきた人物名(「夏〇〇」さん:はっきりとは覚えていません)で、読めない漢字があったため、要約の際に「夏先生」(「先生」はミスターの意味、男性に対する敬称)と書いていた記憶があります。これが点数にどう響いたのかは、「採点者のみぞ知る」で影響がなかったとは言えません。

手書きの試験であれば、その漢字を指でなぞるなどして記憶しておいて(6級の作文問題は、メモが出来ませんので、私はこのように対処しました。)、それを解答用紙に記入することができます。

結局ネット試験と手書きどちらが良いのか?

もちろん一概には言えません。一つ言えることとしては多くの人は文字の入力は手書きよりもパソコンで打ち込む方が慣れているということです。また、5級、6級は作文で書く文字数が格段に上がりますので、パソコン入力の方が早いという方は、その分時短になると言えます。

ただし、私は6級を両方受けましたが、どちらも時間が足りなかったということはありませんでした。

結局どっちなんだ?という感じの結論になってしまいましたが、私からの提案は学習始めたての頃に受ける試験を手書きの方で受験して、5、6級などの比較的文字数が多い試験の時にネット試験で受験するというものです。

中国語学習の初期段階では、手書きして漢字を覚えたりすることも重要ですので、手で書くことを否定することはできません。

ネット試験でも検定の価値は同じなのか?

価値の違い全くありません。HSKネット試験の「よくある質問」でも下記のように述べられています。

Q:HSKネット試験の証明内容は、紙のHSKの試験と同じですか?

A:HSKネット試験と紙のHSKの試験は、試験方法が違うだけで、試験問題は同じです。どちらも中国政府教育部の下部事業組織である国家漢弁/孔子学院本部がその中国語能力を証明するものであり、証明された語学能力、中国の大学入試,HSK奨学金申請等に対する有効性などは全く同じです。

また成績証明書も同じく中国国家漢弁から発行され、ネット試験と紙試験で書式の違いもありません。

実施都道府県

【ネット試験】

ネット試験はまだまだ限られた都道府県で開催しています。

  • 東京都:5会場
  • 静岡県:1会場
  • 愛知県:1会場
  • 大阪府:1会場
  • 兵庫県:1会場

(参考:https://www.hskibt.jp/hsk-examination-room/

【紙の試験】

紙の試験は開催時期によりますが、年間では概ね北海道から沖縄までカバーしています。

(参考:https://www.hskj.jp/schedule/

北海道と沖縄の方は、海を渡らないとネット試験の会場に行けないというのは残念です。

HSKネット試験の料金

料金については、手書きのHSKと全く同じです。また、HSKKもYCTについても同額です。

下記に、料金を示しました。

【HSK】

料金(税込)
1級3,740円
2級4,950円
3級6,160円
4級7,370円
5級8,580円
6級9,790円

【HSKK】

料金(税込)
初級5,610円
中級6,710円
高級7,810円

【YCT】

料金(税込)
1級2,750円
2級3,300円
3級3,850円
4級4,400円
5級4,950円

(参照元:https://www.hskibt.jp/price-list/

HSKネット試験の受験時間

こちらも同様で時間は変わりません。

下記にそれぞれの試験時間を示します。

【HSK】

受験時間
1級約50分間
2級約65分間
3級約100分間
4級約115分間
5級約135分間
6級約150分間

【HSKK】

受験時間
初級約20分
中級約25分
高級約30分

(参照元:https://www.hskibt.jp/test_flow/

【YCT】

受験時間
1級約30分間
2級約45分間
3級約55分間
4級約80分間
5級約105分間

(参照元:https://www.hskibt.jp/test_flow/

※YCTに関して、一部ホームページに書かれていない内容がありますが、その分は事務局に問い合わせて直接確認しました。

HSKの受験までの流れ比較

【ネット試験】

  1. インターネットで試験に申し込む(郵送不可)
  2. 料金を支払う
  3. 受験票を自分で印刷
  4. 受験票に記載されている受験会場に行く

【紙の試験】

  1. インターネットで試験に申し込む(郵送でも可)
  2. 料金を支払う
  3. 受験票が届く
  4. 受験票に記載されている受験会場に行く

受験票の取得方法が違います。

上記にも記しましたが、注意点としては受験票の取得方法の違いです。紙の試験が郵送されてくるのに対して、ネット試験の方は自分で申請して印刷する必要があります。試験会場で印刷してもらうことはできませんので注意が必要です。

詳しい取得方法は、下記のサイトでご確認ください。

(参考:https://www.hskibt.jp/ticket/

決済方法

決済方法は下記の通りです。

【ネット試験】
  1. クレジットカード
  2. コンビニ払い
【紙の試験】
  1. クレジットカード
  2. コンビニ払い
  3. 楽天ペイ

郵送申し込みは、銀行での支払いになっています。

試験当日の持ち物の違い

ネット試験と紙の試験で持ち物に差があります。

【ネット試験】
  • 受験票
  • 身分証明書:申し込みじに登録したものと同じもの

(参考:https://www.hskibt.jp/qa1/

【紙の試験】
  • 受験票
  • 顔写真
  • 身分証明書
  • 鉛筆
  • 消しゴム
  • 時計

もちろん、携帯電話を時計として使用してはいけません。

(参考:HSKホームページ 試験当日の注意点

ネット試験で、筆記用具や時計を持って行かなくて良いのは、結構のアドバンテージだと思います。筆記用具や時計は普段持ち歩いていない人も多いはずですので、忘れ物をして慌てることが少ないでしょう。

ただし、上記でも述べた受験票が、ネット試験の方が自分で印刷する必要があることを念頭に置いておきましょう。

HSK/YCT模擬試験システム

HSKネット試験を受験を希望の方で、タイピング練習が必要な方はホームページで模擬試験について紹介しています。確認してみるのもいいでしょう。

(参考:https://www.hskibt.jp/learning-tool/

まとめ

HSKは、ネット試験でも、紙の試験でも内容自体は変わりません。ネット試験用の対策というのも特に無いので、迷っている方は私同様どちらも受けてみるという手もあります。

また、これはネット試験だけではないですが、試験当日に受験者情報の記入(入力)があるので、試験開始時間よりも最低30分は矢は目に行くことで、余裕を持って試験に臨めます。

ネット試験では、それに加えて問題のダウンロード時間があります。

時間に余裕があれば試験官に質問しながら行えます。

最後まで読んで頂いたあなたのHSKでのご検討をお祈り致します。

執筆者

中国語学習に関する記事を作成、編集をしています。

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